Documenta 14

ドイツのカッセルで5年に一度開催されている現代美術の祭典ドクメンタに行って来ました。

今回のテーマは”アテネに学ぶ”と題され、アテネとの2都市開催です。

第5回目開催以来毎回ディレクターが変わるようで、今回はポーランド人のAdam Szymczyk(1970年生まれ)です。

私は今回初めてドクメンタに行ったのでいつもはどうなのかわからないですが、今回はかなり政治的な意図を強く感じる内容でした。

アテネには行けませんでしたが、参加するアーティストの方達は2都市で作品を展示し、そこに関連性がもたらされてるようです。

ちょうどタイミングよく、ベルリンから友人が車で来るということで一緒に見て周ることに。

友人はアートインダストリーで働いてるので、きっと行くべきポイントなど抑えているかなぁ、
と想像して
自分ではほぼ下調べをしない状況で行ったら、まさかの友人も同じ状況でやって来ました。

 

 

ちなみにここに作品の説明が、mapと合わせて一通り掲載されているので、
あらかじめ全部チェックして気になるところから周ると効率がいいと思います。

全体的にフィルム作品が多く、中にはずっと繰り返し上映しているものから、上映時間が決まっているものがあるので、

うまくプランを立ててフィルム作品を鑑賞するのがポイントかなぁと思いました。

結論から言うと、バスか徒歩で全部見て周れると思っていたのですが、意外と離れたところにも作品は点在していて、

そこへ行く公共のバスや電車はないため(ツアーとかはあるかも)、友達が車で来てくれて助かりました。

私が行った日は異常気象でかなり暑く湿気もあり、外に立っているだけでも辛かったですが、

天気が良ければ離れている作品には自転車で周るといいかもしれません。

 

こちらはメイン会場の近くに建てられた、”The Parthenon of books” 。本で作られたアテネのパルテノン神殿です。

 

 

 

 

 

 

 

 

近づいてみると無数の本が。

これらの本は、現在世界で発禁本となってる中から、出版社と一般の寄付によって10万冊まで集め取り付けられたそうです。
実はまだ書籍の寄付を募集しているようで、会期中もこの工事は続いて行くみたいです。

こちらが建てられたFriedrichsplatz(フリードリヒスプラッツ)は、

1933年に、ナチスの思想に合わないため禁書となった書籍が燃やされた場所でもあり、

その目の前にあるFridericianum(フリデリツィアヌム美術館)は、

1941年に図書館として使われておりましたが、ナチスの爆撃の際に35万もの本を失われたそうです。

ドクメンタ終了後、寄付された発禁本は公共図書館に寄贈されるそうです。

 

劇場で上映されているフィルム作品は時間が足らず見に行けませんでしたが、見に行けた中で個人的によかったなぁと思った作品はこちらです。

①Former Underground Train Station 

②Neue Neue Galerie

③Tofufabrik

㉝Ballhaus

 

①Former Underground Train Station 

廃止された地下トンネルに作品が展示されています。

ここから地下に降りて行きます。

 

 

 

②Neue Neue Gallery  ブルータリストな建築の元郵便局。ドクメンタによってギャラリーとして使われています。

 

 

③Tofufabrik は小さな元オーガニック豆腐工場

 

 

こちらで行われていた、Véréna Paravel and Lucien Castaing-Taylor

(べレナパラベルとリーシャンキャスティーヌテイラー)によるフィルムインスタレーション。

彼らの作品は、1981年にパリで当時32歳だった日本人留学生が、オランダ人女性留学生を殺害しその肉を食べた事件で有名になった、佐川一生のカニバリズムについて。

かなりヘビーな内容ではありますが、気になる方はこちらに説明が。

これは結構色々と考えさせられました。

 

 

 

㉝Ballhaus は中心部から最も離れたところにあり、車で10分ほどでした。
こちらもフィルムインスタレーションで、2時間ちょっとのフィルムが一日に2回上映されています。

フィルムの内容はヘビーですが、休憩がてら最高のシチュエーションで鑑賞できます。

 

 

余談。

中心部から離れた作品を見に行ったついでに、なんの下調べもしていなかったHenschel-Hallenという作品に立ち寄ってみる事に。

地図でみる限り、でかい敷地の中に建物があるようで、実際に入り口がどこかもよくわからない。

その周辺で、同じようなシチュエーションに巻き込まれている自転車に乗ったドイツ人夫婦が、

“どこが入り口かわからない!あっち行ったけどないし、ここかなぁ?!

ドクメンタはいつもミニマルな情報しか開示してないから見つけるのが大変だよ〜〜泣怒” 

と言って、また別の方向に入り口を探しに去っていき、私たちもその間入り口を探していると、

お父さんが戻って来て、

“ドクメンタの看板を見つけたよ!”

と教えてくれたのでついて行ってみると、かなりでかい敷地の中に、だれも使ってないような廃墟?のような建物が。

一応ドクメンタの作品であるシンボルの看板は置いてあったのですが、無人だし誰も見に来てない感じでした。

 

 

 

みんなでうろちょろどれが作品なのか?中に入れるのか?? と周辺を見てみるがそれらしきモノはなく、

でもドクメンタの看板が置いてあるから何かあるはず、、と思い、

みんなして開いてる扉を探して建物の中に入ってみる事に。

建物の中は古いドイツらしい簡素な作りで、なんの華やかさや色気もなく、

ひと気もなく退廃的で、それがまた新鮮な感じでした。

建物の中を徘徊していると、

とある一室からロックバンドが演奏している音が聞こえて来たので、みんなでその扉を開けてみる事に。

そしたら狭い一室でロックバンドの方達が練習していたので、これが作品?! 

と思って聞いてみると、全然関係なかったです。笑

あちらも稀に、同じような人たちが来ちゃうという事で困っていました。

とはいえその巨大な建物の中で人影はその人たちしかおらず、

その人たちもドクメンタがそこで何を行なっているか全く知らないようでした。

そんな訳で気になった私たちは事務局に電話してみる事に。

なんだか事務局の方もよくわかってない様子で、

“もともとその建物を製作所や事務所として使っていたアーティスト達がいたんだ。”

と説明されて、

それだけ??!と思ったのですが、

あとでwebで確認してみると、週1でアーティストがパフォーマンスをしていると書いていました。

事務局も適当、笑 

とはいえその日はとても天気の良い週末で、すごい人数の来場者がいた日。

どのパビリオンも行列ができていたので、人里離れた場所にあるドイツの古い建物見学、という事で楽しい時間となりました。

8月の夏休みシーズンも混んでたりするかもしれません。

9月17日までなので、9月に入ってからの平日ならすいてそうですね!

アート鑑賞はすいてるに越したことはないです。

 

 

余談… ふとゴミ箱を見たら左に小さいお兄さんがいた笑

 

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