正しい場所へ回帰するレストランTurn Table

神泉に新しくオープンした、ナチュールワインを楽しめるレストランTurn Table。
私が行った日はまだオープンして間もないにも関わらず、ほぼ満席で、
今日は30種類ほどのナチュールワインをグラス用に開けるぞ〜!
とナイスな意気込みを見せるホールを切り盛りする岩原さん。

お料理は徳島のスペシャルな素材だけを使って構成された7品のコース。
一皿一皿のダイナミックさに、お腹が膨れる前に気持ちがいっぱいになりました。

徳島というと、スダチちと徳島ラーメンと阿波踊りくらいしか思いつかないのですが、
こんなに素晴らしい農家や活動家がいるということに感動しました。

お野菜は農薬や化学肥料を使用せずに育った季節野菜、
また雪で凍りついた日には無理やり収穫しないなど、
お野菜に愛情を持って生き物として扱う小野農園さんより仕入れ、
自然に恵まれた環境で無添加の飼料と無薬で飼育された阿波牛、
金時芋とお米を餌に、ストレス無く通常の豚より長い期間育てられた金時豚。
タイミングが良いとスズキで有名な、漁師の村さんの獲った魚を食べれることもあるそうです。
味が生き物だとしたら、どの食材もポジティブで輝きに満ち溢れていました。

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こちらで取り扱われている徳島のスペシャル食材は、徳島をベースに活動される、
現代における食文化をデザインする河田真知子氏のセレクトによるもの。
地元徳島ではDeiliというカフェを運営されています。
お店に立つシェフはオーストラリア人のジョーダン。
新鮮な食材の味を生かす繊細な技に、一皿一皿愛情を感じました。
そして料理をはじめお店全体の監修は、奥渋の名店ピニョンのシェフ吉川倫平氏によるもの。
彼の肉使いには毎回感激します。
またどちらのシェフの日にもお伺いさせて頂いたのですが、
シェフによって変わる食材の扱い方の違いを楽しめました。

またこちらで取り扱うRise&Winのビール、初めて飲んだのですが、
日本でもここまで美味しクラフトビールを飲めるようになったのかぁ!(上から笑)って、感動しました。
それもそのはず、ブリュワリーディレクレターを務めるのは、本場アメリカでクラフトビール造りを学んだRyan?Jones氏。
個人的には、ベルギービールやアメリカのIPAのような凝縮された風味豊かなビールが好きなので、
日本の地ビールはちょっとあっさりしていて物足りないなぁ、、という感じだったのですが、
こちらのビールはどの種類も心を掴まれました。これからこのビールを見つけたら頼むこと間違いなしです。

しかも、こちらのブリュワリーの活動も面白くて、私が説明するよりもwebを見ていただいた方がわかりやすいと思いますが? 、
基本的に、リサイクル、リデュース 、リユースを理念にクリエイティブな発想を形にしたもので、
ブリュワリーの建物、照明やインテリア自体も廃材で作られているんです。しかも見た目もかっこいい!
ビールにも果汁を絞った後の廃棄する柚皮を利用したり、
ブリュワリーにあるジェネラルストアーでは無駄な梱包から排出されるゴミを出さない方針として、
自身で入れ物を持っていき食品もクラフトビールも量り売り。
可能な限りそれらの理念にこだわりを持ち、その活動をクリエイティブに楽しんでいます。

自分達の活動そのものが、活動に対する責任をしっかりと果たしていて素晴らしいです。
これが仮にビジネスのためだったとしても、良いビジネスだなって、賛同できます。
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また店内の机や床に使用されている木材は、徳島の神山町の杉を一本伐採して作られたもの。
こちらの活動も面白くて、神山しずくプロジェクトという、
元々資材として植えていた杉の使い道がなくなり放置され、間伐できなくなったことが原因でどんどん減少する川の水を、
少しでも未来に残すために始動されたそうです。その杉で職人さん達の手により素敵な器等も作られています。

需要がなくなり売れなくなった杉に再びフォーカスをあて活かしていく。
そしてそれが少しでも自然や未来の為となる。まさにサスティナブルな活動ですね!
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自分さえ、今さえよければ、目に見えない事や自分が死んだ後の未来のことはどうでも良い。
そんなスタンスで生きてきた時代があったとしたら、どれだけ多くの人や自然が犠牲になってきたのか。
それに気付く為に必要な流れだったかもしれないけど、気付ける今、一人一人がより良い方向へ方向転換していく傾向に、心から嬉しく思います。

 

神泉という雑多な場所で凛とした態度で存在し、食を提供する場所のあるべき姿へ回帰するレストランTurn Table。
こちらはレンストランだけでなく一階にはナチュールワインも楽しめるカフェや宿泊施設も併設されていて、
ドミトリーから数名でpartyもできる大部屋まで、幅広いコミュニケーションの用途に対応しています。
レストランやホテル内の壁やドアに描かれているものも手書きで、
全体の手作り感にホッとする感じがあります。お洒落だけど気取らない感じ。

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