ノルウェーの最北端、真冬の船の上で過ごす三日間の旅
ちょうどミラノも寒くなり始めた11月頃、
友人から “北欧の最極端へボートツアーに行かない?” と連絡が来て、
時間と資金さえあれば貪欲に芸術か自然を見に行くと決めていた時期だったので、
こんな寒い時期にさらに寒いところへ、、、?と一瞬頭によぎるも、行く行く!と即答。
ミラノからだと割と近い距離。赤く丸で囲んであるあたりです。
Oslo経由でKirkenes (キルケネス)というノルウェーの最北端にある空港へ飛行機で行き、
そこからタクシーで15分くらいの船着場から大型船に乗り、南下していきTromso(トロムソ)で降りるというプラン。
キルキネス空港は田舎というか自然の中にポツンと空港施設があるような感じで、周辺には何もなく、
外に出るとタクシーと思われる車も数台しかいなくて、みんな家族の迎えの車が来ているようでした。
その船はノルウェーを南下して北上する路線で、
宿泊可能な部屋、シャワールームやそれなりにちゃんとしたレストラン等も備わっており、
通勤に使う地元の人たちもたくさん利用しているようでした。
私が行った11月頃は、3泊以上すればオーロラを見れる可能性があると聞いていたのですが、
休める日程が限られていたため2泊3日の弾丸で行ったこともあり、
あいにくの悪天候でオーロラは微かにうっすらとしか見えませんでした。
しかし船から見る景色は想像を遥かに超える神秘的な美しさでした。
気温は0度くらいでしたが、外に出ると船もそれなりのスピードで走っているので体感温度はマイナス10度くらい。
突然思い立った小旅行だったので、そこまでの寒さを耐え凌ぐ冬服も持っておらず、
外に出ていられるのは5分くらいが限界。
この時期は太陽が昼の11時頃にではじめて、昇り切らないで3時くらいには沈むという。
すごくダークだけどネガティブではなく神秘的。
船は数時間ごとに港に到着し、2、30分ほど定着する。
その間に街に降り立つこともできる。
どこかの港で降りた街にあった教会。
この街で生まれ育って生活してる人がいる。人はみんな穏やかで優しそうだった。
置いてけぼりになったら大変なので、早めに船に戻る。
夕暮れ時の、息をのむほどの美しさ。
自然の雄大さに圧倒される感じが心地いい。
そこにまた信じられない空が出現する。
自然に勝るもの無し。
キルキネスの近くには有名な建築家、Peter Zumthorによってつくられた”Steilneset Memorial?”
日本語名”魔女裁判の犠牲者達のための記念館” という大自然の中にポツンとあるモダン建築があるそうで、次回はそれも見にいきたいです。