ノルウェーの最北端、真冬の船の上で過ごす三日間の旅 後編
北欧の最北端へ、真冬の船の上で過ごす三日間の旅。前編はこちら
ノルウェーの最北端キルケネスからトロムソに向かう船に。
あちらに見えるのは、水力発電所。
ノルウェーは世界top10に入る石油輸出国ですが、自国では石油は使用しておらず、
ほぼ水力発電でまかなっているそうです。
ノルウェーでは電気自動車の普及も急速に進み、2025年には排気ガスを排出しない車比率100%が目標だそうです。
自然に恵まれたこの環境で、自然と調和しながら生活するこの国の人達の在り方には、学ぶべきことがたくさんありそう。
余談ですが、ノルウェーはジェンダー・エンパワーメント指数という、
女性の政治参加や経済界における活躍、意思決定に参加できるかどうかを表す指数ランキングで常に世界top3です。
オスローに撮影で何度か呼んで頂いた時にカルチャーショックだったのは、
そこにいたスタッフ全員が女性 、アシスタントに一人男性がいるくらいでした。
みんなすごくたくましくてかっこいい人達で、男より男らしい!惚れそうになりました。笑
極端に言うと、女性達の目指すところが本来男性が目指すところと同じ方向であり、”自分は立派な一人の男(人間)だ”という空気さえ伝わって来ました。
もはや自分の見方や説明の仕方が、既に男女差別をベースにしていますが、わかりやすく伝えるためなので、悪しからず。
余談の余談ですが、オスローに滞在中Tinderを流し見てみると、
今まで見た国の中でも女性の登場率が比較的に多く、十人に一人は女性という感じでした。
ちなみに設定は男女どちらもokにしてあります。
日本でも女性の社会進出、男性のフェミニン化?が進んできているように思いますが、
2017年のランキングでは114位でした。ちょっと驚きの数字です。
ノルウェーの息を飲むほど神秘的な景色の話から、息が詰まるような話にシフトチェンジしてしまいましたが、、
このノルウェー最北端は、一見大自然に囲まれた田舎街のようですが、
オーロラやこの景色を存分に味わうためだけにつくられたホテルや、タラバガニを楽しみに来る人達も多いようです。
キルケネスあたりは夏でも最高気温は17度程度、冬には太陽が昇らない時期も。
日照時間が短く太陽もでず曇り続きだと聞くと、敬遠したくなりますが、
海の上では時間や天候ごとに表情を変え、どの場面も信じられないほど美しく、
自分がどこにいるかよくわからなくなるような状況が、目の前に広がり続けます。
こんなに神秘的な冬があるのか、、と極寒も肯定される経験となりました。
最後の動画につけた音楽は、ノルウェー出身のブラックメタルバンドUlverのもの。
ノルウエーの最北端に降り立った時、音が聞こえてきそうなくらいに尖った冷たさと、
深呼吸したくなるような澄み切った空気、
その神秘的で雄大な自然から、Ulverの音楽が作られたことが、すごく納得できるものがありました。
環境が変われば人や表現も変わる、雄大な自然が教えてくれたこと。